「写真の足し算と引き算」って言葉を聞いたことはありますか?
カメラを始めたばかりの初心者の方でも一度くらいは耳にしたことがあるかもしれません。
簡単にいえば、写真の中に何を入れて何を入れないかを決めることですが、この足し算と引き算によって写真の構図の美しさを大きく左右してきます。
今回は初心者の方向けに写真の足し算と引き算のポイントを解説していきたいと思います。
写真の足し算・引き算とは?
冒頭にも述べましたが、写真の足し算・引き算とは構図に何を入れて何を入れないのかを決めることです。
具体的に述べると以下のようなことになります。
引き算:フレーム内に被写体を入れ過ぎないようにすること
足し算:フレーム内に被写体を入れ込むこと
なぜフレーム内に被写体を増やしたり減らしたりする必要があるかというと、どれが写真の主役なのかを伝わりやすい構図にするためです。
「【カメラ初心者必見】写真を始めたら意識したい3つのポイント」でも解説したように、主役がわかりやすい構図で撮影するためには、主役が引き立つようにフレームの中の情報量を調整することが重要になってきます。
ではこれから具体的にどのように足し算・引き算を行えばいいのかを説明していきます。
写真の中の主役を決定する
足し算をするにも引き算をするにも、軸となる主役を決定しないことには始まりません。
ですので、まずは写真のメインとなる被写体を定めましょう。
そして被写体を見て自分が直観的に感じたこと、発見したことなどにフォーカスを当ててみましょう。
足し算・引き算は、その主役に対する撮影者のフィーリングを際立たせるための手段になります。
引き算のやり方
引き算の対象は、主役を弱めるものです。
主役の邪魔をしていたり、存在感を弱めることにつながっている対象については写真から引いてしまいましょう。
その際には以下のようにして引き算を行います。
- フレームアウト(フレームの外に出す)
- 前ボケ・後ボケで隠す
- レタッチで消す
- 写真の主役を弱める・邪魔する・存在感をなくすものは容赦なく引く
- 引く際にはフレームアウトや前ボケ・後ボケ、レタッチ等の技術を使う
足し算のやり方
引き算ばかりしているとなんだか寂しい写真になってしまうでしょう。
そこで足し算もしていきましょう。
足し算の対象は、主役を引き立たせるものです。
具体的には以下のようにして足します。
- フレームイン(フレームの中に入れる)
- 雰囲気が増すものを足す(霧)
- 光を足す(木漏れ日・夕焼け・光芒など)
- 主役を引き立ててくれるものを足す
- フレームイン、雰囲気を増してくれるものや光を足すなどして足し算をする
上達のためには練習あるのみ
ここまでで足し算・引き算の流れを簡単にしてきました。
整理すると以下のようになります。
- 主役・軸となる被写体を設定する
- 主役を邪魔する(わかりにくくする)ものを引いたり、逆に主役を引き立たせるものを追加する
作業内容としては簡単な流れです。
しかし何をどの程度引いて、逆に何をどの程度足すか、といった加減の調整は少し高度なものになってきます。
すべての物事と同様で、上達のためには練習あるのみです。
とにかくいろいろなものを撮影して試行錯誤をしたり、インターネットで上手な人の撮った写真をひたすら漁るなどしていけば、自然と感覚も身についてきます。
足し算・引き算は写真の出来栄えを大きく左右すると言っても過言ではありません。
自分の感じたことや発見・感動が見る人にとってわかりやすい写真を撮りましょう。
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