しょーきち
初めてレンズを買う多くの方が、レンズキットを購入してカメラとレンズを一緒くたにしてしまっているように思います。
しかし、レンズによって撮れる写真は全くと言っていいほど変わってくるのが現実です。

レンズには数多くの選択肢があり、焦点距離やF値が同じレンズでも写り方や解像度が違うのが普通です。
今回は、家電量販店では教えてくれないレンズを選ぶときにおさえるべき5つのポイントを紹介します。
- レンズを買おうと思っているカメラ初心者の方
- レンズ選びの方法を知りたいカメラ好きの方
1.マウント
カメラにはマウントといって、レンズとカメラとを装着する部分があります。
マウントは各メーカーによって規格が決まっているため、基本的に他のメーカーのレンズをカメラに装着することはできません。
しかし、SIGMAやTamronといったメーカーはCanon, Nikon, Sonyなどのメーカーのカメラでも使用できるレンズを発売しています。
カメラメーカーのレンズよりも手の届きやすい価格で、レンズの性能はCanonなどのメーカーと同等、もしくは上回っているものが数多くあります。
また、マウントと同時に気をつけることは、そのレンズがどのセンサーサイズのカメラに対応しているかです。
カメラのセンサーサイズには大きく、フルサイズ、APS-C、マイクロフォーサーズ(OlympusのOM-D, PENシリーズやPanasonic(Lumix)のGシリーズ)などがあります。

レンズはそれぞれのセンサーサイズに合わせて設計されているので、レンズを買う際にはカメラのセンサーサイズに適応しているものかどうかを確認してください。
▼主要マウント一覧
※EF-S:CanonはAPS-C用のレンズをフルサイズのカメラに装着することはできません。
※Gマウント:中判サイズ
ちなみに、先ほど言ったSIGMAからは青いハイライトがされているマウントのレンズが発売されています。
2.焦点距離とF値
焦点距離
レンズには大きくズームレンズと単焦点レンズの2種類があります。
ズームレンズレンズはその名の通りズームできるレンズで、単焦点レンズとはズームできない、焦点距離が一つ(単)であるレンズです。
- ズームレンズ = ズームできるレンズ
- 単焦点レンズ = 焦点距離が1つであるレンズ(ズームできないレンズ)
ズームできた方がいいのでは?と考えると思いますが、単焦点レンズはズームできない制約がある分、F値が低く明るく、解像度が高く描写に優れています。
これからレンズの購入を検討している方は、できるだけ明るい(F値が低い)レンズをおすすめします。
ズームできる利便性を取るか、描写性能の高さを取るか、主に何を被写体にして写真を撮るかで考えると良いでしょう。
簡単に被写体や用途に合ったレンズを以下にまとめておきます。
- 普段持ち歩いたり、旅行に持っていくなら28~40mm程度の焦点距離のレンズ
- 風景や星を撮りたい方は14mm~24mm程度の広角レンズ
- ポートレートを極めたい方は50mm~135mm程度の中望遠レンズ
- 飛行機やモータースポーツなどを撮りたい方は100mm~600mm程度の超望遠レンズ
また、背景をぼかした写真や、星の写真を撮りたい方は、F値のなるべく低いレンズ、単焦点レンズがおすすめです。

また、焦点距離はカメラのイメージセンサー(フルサイズ、APS-C、マイクロフォーサーズ)によって実際にレンズに表記されているものから変動します。
以下の関連記事では焦点距離の解説に加えて、カメラがAPS-Cやマイクロフォーサーズの場合の焦点距離の計算方法(35mm換算)についてもまとめてありますので、こちらもご覧になって必要な焦点距離を確認してください。
F値
F値はカメラの以下の場所に書いてあり、1.4や2.8など開放(最小)の値が書いてあります。
次の記事を読むとわかりますが、F値が低ければ低いほどボケやすく、明るいレンズになります。
▼F値と被写界深度の関係性についてはこちら

数値だけ見てもよくわからないと思うので、簡単な基準として単焦点ならF1.8以下、ズームレンズならF2.8以下ぐらいの明るさであると使いやすいでしょう。
また、レンズの焦点距離が18-135mm、18-200mmなどのズームの倍率が7倍、11倍などと高ければ高いほど、最小のF値がF3.5やF5.6などのように大きくなります。
焦点距離を取るか、F値を取るかということになりますが、カメラを楽しむならF値を優先してレンズを選んだ方が良いでしょう。
- ボケが楽しめる
- 暗い場所でも綺麗に撮影できる
焦点距離よりもF値を優先すべき理由は他にもあります。
人間の眼は当たり前ですが、ズームはできずに焦点距離は固定されています。
ですので、はじめは見慣れた画角の28mm~40mmくらいでF1.4やF1.8の単焦点レンズで写真の楽しさを知るところからスタートするのがおすすめです。
はじめてのレンズなら28~40mmの焦点距離のF1.4やF1.8の単焦点レンズがおすすめです!
- 焦点距離とF値はトレードオフ
- 被写体や用途に合わせてレンズを選ぶ
- 初めてのレンズならF値を優先させた方が写真を楽しめる
3.解像度/スペック
レンズを選ぶ基準として、家電量販店の店員さんに聞いたり、製品ただ見ていてもなかなかわからないポイントが解像度・スペックです。
冒頭でも述べましたが、同じ焦点距離、F値のレンズでも性能は全く違います。
その違いの一つが解像度です。
解像度がいいレンズほど、画質の綺麗な写真が撮れると思っていただければ大丈夫です。

カメラの○○万画素などと同じように、綺麗な写真を撮るために重要な要素である解像度はレンズによって異なります。
解像度はレンズには記載されていませんし、HPなどでもMFT曲線などの情報として載せていますが、それぞれのメーカーの基準ですし他メーカとの比較が非常にしづらいです。
海外のレビューサイトではレンズを実際に調査したり比較しています。
自分たちで検証するくらい重要な要素であることはおわかりいただけたかと思いますが、わざわざそういった海外のサイトを見る気にもなりませんよね。
このfotootakuでは海外の様々なレビューサイトを調べ、みなさんにわかりやすいように伝えていますので、気になるレンズがあればその記事をご覧ください。
一つ一つ追求していくとキリがなくなってきますので、特に後から補正できない解像度や、動体(モータースポーツなど)を撮影するのであればAF速度などに着目してみるといいでしょう。
4.価格
カメラやレンズはどれも価格が高いと感じますよね。
しかし冒頭にも述べましたが、SIGMAなどはCanonやNikon、Sonyなどのメーカーと比べ、低価格で高性能なレンズが数多く発売されています。
よっぽど純正がいいというこだわりがないのであれば最適な選択肢になること間違いなしです。
はじめはCanonのカメラならCanonのレンズしかつけれない、いいレンズほど高いという認識でしたが、Canonのレンズ以外にもSIGMAのレンズを装着でき、手の届く価格で高性能なレンズがあることを知り、それからはSIGMAのレンズを愛用し続けています。
5.デザイン
デザイン、レンズの大きさや重さなどは個人の好みによるものです。
個人的にはSIGMAやCarl Zeissなどのミニマルなデザインが好きです。

SIGMA Artシリーズ
▼SIGMAのオススメのシリーズはこちら



Carl Zeiss Batisシリーズ
大きさや重さについても、基本的に性能がいいレンズはどうしても大きくなってしまうので、どこまで性能を追求するか、どこまでの大きさ重さを許容できるかになります。
まとめ
レンズを選ぶ際に押さえておきたいポイントについておわかりいただけたかと思います。
- マウントやセンサーサイズに対応したものを選ぶ
- 焦点距離とF値で、単焦点かズームかを決める
- 解像度で似ているレンズを比較する
- 値段で比較する
- デザインで比較する
せっかくレンズを購入するのであればスマホなどとは違った”写真を楽しめる”レンズを検討してはいかがでしょうか?
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